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22.Oct.2022

-IT’S MY FRENCH-

“エレガンス肝っ玉”

vol.1

SHOKO OTAKE

-ARTIST-

 

©大竹笙子

 

2022FALL/WINTER COLLECTIONのテーマ

“Cinématique“

Inspirationになったのは、”狂騒の時代”と言われた20’sのフランスや80’のフレンチニューシネマに生きたミューズ達。

自由にしなやかに、自身を信じて愛に生きる女性達はいつの時代も美しいもの。

今回は、CURRENTAGEにも関わりがあり、普段から多様に活躍する3人の女性達に”It’s my French=私にとってのフレンチ”を聞いてみました。

第1回目となる女性は、今回2回目のコラボレーションとなるアーティスト大竹笙子氏。

インスピレーションの1つである20’sの女性達やMan Rayの写真作品”レイヨグラフ”、80’Sのフレンチシネマ”ポンヌフの恋人”から着想して、

アーティスト大竹笙子氏が2つの版画作品を制作。

今回はその制作に於ける、It’s my Frenchをお話しして頂きました。

 

「エレガンス肝っ玉」

ロンドンのファッションブランドで夏休みの間インターシップをした時、フランス人のニノンという年下の強気レディーと友達になった。

喜怒哀楽をちゃんと態度に出せて、どんなことも言ってしまうので冷や冷やしたけれど、彼女の発言はいつも自立していて惚れ惚れした。

コレクション発表が直前に迫ると、山積みの準備で夜遅くまで帰れない日々が続いた。

疲れ果てて集中力が切れたニノンと私は、「お腹すいた」と「疲れた」の2つの単語を互いの言語で教え合い、

それらを、早口に、スローに、悲しそうに、嬉しそうに、色々なバージョンで言い合うことで気分を紛らわせた。

その結果、エレガントセクシーバージョンが効果てきめんで、

「お腹すいたァ〜〜〜〜〜ン」

「ジェファ〜〜〜〜〜ン」

「疲れた〜〜〜〜〜ン」

「ファティゲ〜〜〜〜〜ン」

と吐息混じりに放たれるカタコト母国語が可笑しくて何度も言い合い、その時だけは笑って溜飲を下げることができた。

エレガントセクシーな呼応で一つの友情を育んだ記憶を持っていることが私は嬉しい。

 

©大竹笙子

 

今回 CURRENTAGE の版画を制作するタイミングで見たフランス映画「ポンヌフの恋人」や「ベティーブルー」、「DIVA」の主人公の女性たちと、

それらを見た後に想起されたニノン自身のことや彼女との「ジェファ〜〜〜〜〜ン」な記憶が混ざり合い、

むくむくと「エレガンス肝っ玉レディー」なる人物が浮かび上がった。

自然体でユニークで品があり、かつ優雅な爆発力を持つ痛快で(時々めちゃくちゃで)肝がすわった人。

そんな人を想像しつつ、自分もそうありたいと思いながら、今回の2つの版画

”Nocturnal Bloom”と”Pont Neuf fireworks”を仕上げていった。

 

©大竹笙子

「ジェファ〜〜〜〜〜ンファティゲ〜〜〜〜〜ン」

 

とエレガント&セクシーに時々今も唱えてみる。

あのニノンとの時間を思い出すと共に、これからは「エレガンス肝っ玉」を呼び起こしてくれる呪文にもなった。

エレガンス肝っ玉を携える全ての人に”Nocturnal Bloom”と”Pont Neuf fireworks”を捧げます。

 

<Nocturnal Bloom>

 

<Pont Neuf fireworks>

 

 

 

“CURRENTAGE SHOKO OTAKE” COLLECTION

 

 

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大竹笙子/SHOKO OTAKE

 

1993年生まれ。

日常の会話や目にした情景を、版画やドローイングなど様々な技法を用いて具現化する。

ほんの挿画やファッションのテキスタイルにも作品を提供。

作品集に『DUMBBELL  KUMBBELL I,Ⅱ,Ⅲ』がある。

2022年12月3日よりギャラリー・アートアンリミテッドにて個展予定。

 

着用アイテムは22SSのCURRENTAGE SHOKO OTAKE

SHOKO OTAKE HP