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24.Oct.2023

23 Autumn&Winter Collection VOL.2

 

 

“Vividly emotional journey”

 

 

 

世界中で美しいものを探すために旅を重ねる。

それらは、より良いマテリアルを見つける旅でもあり、

時代のムードを感じる旅。

 

コロナでのパンデミックを経て約2年半振りに出た旅。

2週間に渡ってフランス〜スイス〜ドイツを巡り、

何を見て、何を感じ

それをどのようにコレクションに落とし込んだのか。

デザイナー塚崎恵理子の旅の記憶。

 

 


 

 

VOL.2

“One day’s fantasy in Switzerland”

 

 

 

初めて降り立つスイス。

まずチューリッヒからザンクト・ガレンという小さな山間の街へ。

到着した途端に現れたクラシックな駅舎やいかにも歴史ある山間の街といった美しい風景に感動。

 

 

一瞬でこの街を好きになる。

 

 

フランスから直接ドイツに行かず欲張ってスイスに立ち寄った目的はレース。

 

ここザンクト・ガレンには1886年に設立された歴史あるテキスタイルミュージアムがあり以前から行ってみたいと思っていた場所だったのだ。

 

 

小さな街のサイズに合わせたような可愛らしいサイズのミュージアムには、デザイナー達のインスピレーションの源になるように…と集められた美しいレースや刺繍の古い図案や刺繍機など、涎ものの歴史的資料がぎっしり。

 

 

残念ながらちょうど訪問時は展示準備中だったけど、面白そうな衣装やテキスタイルの企画展示もやっている。

ライブラリーも服飾に関する面白い書籍が沢山でまるで時間が足りない。
それでも目一杯インプット。

ヨーロッパレースの夢ある奥深い世界に浸る内容濃い時間を過ごすことができた。
今回のコレクションではレースは扱わなかったが、これはいつかの為の脳内ストックに…。

ザンクトガレンがとても素敵な街だったので再訪を誓い、後ろ髪引かれながら電車に乗り込みチューリッヒへ戻る。

 

 

 

チューリッヒはスイス最大の都市でありながら、湖があり川が流れていて、あまり高い建物がないからかゆったりとした空気を感じる。

街を歩けば小さいけれど魅力的なギャラリーやフラワーショップが立ち並び、なんだか生活の豊かな時間を感じさせる洗練された瀟洒な街。

 

まずは、オートクチュールメゾンでも扱われるようなゴージャスで美しいテキスタイルを手掛けるスイスの生地メーカー“Jacob Schlaepfer“のショップへ。

 

街角にある小さなショップ内にはレースや刺繍、スパンコール使いやジャガードなど発想力と技術が爆発したテキスタイルが所狭しとディスプレイされていてあれもこれも素敵で目移りしてしまう。

聞けばこれはFENDIでこれはCHANELの先シーズンのもので…など普段お目にかかれないような超ゴージャスな素材ばかり。
メーター数万円の素材も少量からカット売りしてくれるので、気に入ったものをカットしてもらい、こちらも脳内にストック、ストック。

 

 

スイス最後の訪問先は…

 

チューリッヒ湖の湖畔にあるLe Corbusier晩年の建築、Le Corbusier Pavillionへ。

 

大きな窓からはたっぷりと光が入り、コンクリート素材と木材をミックスして大胆な色を効果的に配した空間はどこをとっても絵になる。

 

 

コルビジェの絵画が描かれた壁をスタッフの方がいたずらっぽい笑顔を浮かべて押すので、なんだろうかと思ったら扉になっていてびっくり。

 

庭にダイレクトにアクセスできるユニークでなんて魅力的なデザイン。

屋上にはリズミカルなデザインが印象的な屋根のあるバルコニー、地下には天窓の光がアクセントになった落ち着いて色々と考える時間を持てそうな書斎。
キッチンは広々としていて庭が目の前に広がり料理も楽しくできそう…と

 

想像力という妄想が掻き立てられる。

こんな場所に住んでみたいというのは贅沢過ぎるなら、せめて一泊させて欲しいと思うのは…

 

きっと私だけではないはずだ。

 

次回はチューリッヒから陸路でドイツへ…

この旅一番の目的地であるバウハウス関連の街へ。

 

 

 

Next Journey to Germany → JOURNAL Vol,3

 

 

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